ソウルの中心、北岳山を背に静かに佇む景福宮(キョンボックン)。その名は「天が大いなる福を与える」という意味を持ちます。1395年、朝鮮王朝の創始者・太祖李成桂によって正宮として築かれました。
勤政殿(クンジョンジョン)の広場に立つと、石畳に刻まれた品階石が目に入ります。文官と武官が位の順に整列したこの場所には、五百年の政(まつりごと)の緊張が今も漂います。
豊臣秀吉による文禄・慶長の役で一度は焼失し、長く荒廃しましたが、19世紀に興宣大院君の手で再建されました。日本統治時代には多くの建物が取り壊されましたが、近年の復元事業によって往時の威容が少しずつ甦っています。
光化門の前で行われる王宮守門将交代式は必見。韓服をまとった衛兵の所作の一つひとつに、歴史を未来へつなぐ静かな誇りが宿っています。
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