火山が生んだ島、済州(チェジュ)。その海岸線には、何世紀にもわたり海の恵みを採り続けてきた海女(ヘニョ)たちの姿があります。
彼女たちは酸素ボンベを使わず、ウェットスーツひとつで水深十メートルにも潜ります。水面に浮上したときに発する「スムビソリ」という口笛のような呼吸音は、限界まで息をこらえた証です。
海女の共同体は、年長者を「上軍(サングン)」と敬い、採取量を分け合い、危険な海を互いに見守ります。自然を取り尽くさない持続可能な漁の知恵は、現代のエコロジー思想にも通じます。
2016年、済州の海女文化はユネスコ無形文化遺産に登録されました。海とともに生きる彼女たちの姿は、島の誇りそのものです。
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